泳ぐひつじが3びき

「子ひつじは迷わない」というシリーズの三作目「泳ぐひつじが3びき」(amazon楽天ブックス)を読んだ。

安楽椅子探偵なミステリ要素を含む物語。主要登場人物三人、いや四人かな? の考え方の違いとか、かけ合いとか、が読んでいて楽しい。主人公他による一人称語りを切り替えがなら話が進んでいく構成も面白い。(一作目から)ゆっくりと相互に影響し合いながら、それぞれの視点が変わってきているようであり、今後にも期待させる。このあたりで、妙に「成長」しちゃうようなのでもないのがいい感じ。

他方、ミステリ読者がミステリ目当てで読もうとするともの足りないかもしれない。私は、この舞台としては問題も回答もちょうどよいと思っているけど。

今作を読んでいてノギスが欲しくなった。いるよね、ノギス。一家に一台。というのはこの話の筋には関係ないけど。