今後のDebianでのRuby
Lucasさんがruby*.debのメンテナンスから手を引くと表明するとともに、Rubyコミュニティに対してコメントした内容が話題になっています。
DebianのRubyパッケージの管理者をやめちゃった方のBlogが何かと話題になっています。主にRubyコミュニティへの不満、特に日本語偏重への不満が溜まっていたようです。 その記事にMatzがコメントしていたので訳してみました。
(Matzのコメント: DebianのRubyパッケージ管理者をやめちゃった方への - yayuguのにっきから引用)
私は、Daigoさん、LucasさんといっしょにDebianでのRubyパッケージ(MRI)のメンテナンスをしてきました。ここ数年、Lucasさんはかなりの作業をこなしてくれました。メンテナンス作業を止めるつもりだという彼からの連絡は昨年末にあったのですが、どう返事をしたものかと考えこんでしまったいました。そうしているうちに彼のblogの記事が公開されました。
DebianのRubyパッケージメンテナの一人として、彼の意見に同意しているわけではありません。コメントされている内容について、私自身はパッケージメンテナが吸収するべき領域だと考えています。それが難しければ通常の手順で要望を出すべきだと考えています(実際、様々な点でRubyコミュテニィに助けてもらってきました)。また、彼が述べている不満について、逆の意見を聞いたこともあります。ただ、これについては詳しい状況を私は把握できていません。
現時点で、私にはDebian上のRubyパッケージのメンテナンスを続けるつもりがあります。
ただ、これまでDebian上のRubyパッケージにはいろいろと厳しいことを言われてきたという面もあります。パッケージがないほうが良い(=あると困る)という意見が多ければ止めたほうが良いだろうとも考えています。あるいは、メンテナの交替が必要であればそうします。
まだ状況をきちんと把握することができていませんので、しばらくは状況の整理に時間をかけるつもりです。今回の件だけでなく、Lucasさんがいなくなることでパッケージそのものを見直していく必要もあります(ここしばらくは実作業の多くをLucasさんがこなしていました)。それと並行して、何らかの形でいろいろな人から意見を聞いていきたいと思っています。
今のところ私の中ではいろいろと中途半端な状況です。そのため、後日改めて何かの形でまとめておこうと思っています。