烟る伊勢佐木町

ずいぶん久しぶりに伊勢佐木モールを歩いていたらポツポツときて、やがてうっすら白けてくるくらいの雨になった。すでに帰り道だったし傘もあったのでたまにはゆっくり歩いて帰ることにした。

というのも、伊勢佐木町は雨のほうが断然歩きやすいから。単純に人が少なくなるというのはもちろんなのだけど、それによって歩き煙草の総量が小さくなるというのもかなり影響する。あのあたり一帯は歩き煙草がほんとうにひどい。

通路に大きくはみ出す自転車やワゴンで道幅は狭まっている。ところどころに置かれたテーブルが空いていることはなく、ほぼ確実に煙を吐き出している。本来、多少の煙があっても避けられなくはない道幅のはずなのだが、こんなふうな状態でとにかく目的地まで通り過ぎることに専念するほかない。あるいは用事がなければ近寄らない。

横浜に移ってきたころには観光地の一つだと思っていた。でも、こんな状況が放っておかれているというのは、そうではないということ、外から人をよぼうという意図はないということなのかな。

とはいえ古くからのお店もまだまだたくさんある。今日はそんなお店の一つであるじゃのめやでランチを食べた。味、ボリュームに満足。頃合いをみてお茶を熱いものに替えていただけたのもうれしい。テーブル席が禁煙になっていたのがありがたい。

じゃのめやのランチ、生姜焼き じゃのめやのランチ、ハンバーグ

食後、ふらふらと歩きながらvis vivaに向かっていると南蛮茶館が閉店しているのに気付く。あの界隈にあっては静かでよかったのに。たまにしか行かなかったのだけど、行けばほどほど人が入っていることが多かったように思うが、残念。

他方、新しくできるものもある。以前、映画館があり、ほんの短い期間駐車場だったところにビルが出来ていて――と、覆いからわずかに見える様子からすると、あれはパチンコ屋だろうか。またパチンコ屋なのか……。どうにもなんないのだろうかなあと考えながらその前を通り過ぎたのだった。

vis vivaで一休みし(いつも通りおいしい)、有隣堂本店にやはり久しぶりに行った。相変らずの手堅い品揃えをながめて、内容を見たかった本たちがないことを確認し、その後に別のを一冊買って帰宅した。

パチンコ屋らしき建物が気になったのは、どこかにあってもよいはずの名称などの掲示がなく、ちらと見えた建物の状態からするとおおげさなくらいに覆いがかけてあったため。検索してみるとパチンコ屋であることは間違いないようだが、9月末に火災があったのだそうだ。それで何も出ていなかったのか。