入門git

先日発売された入門git入門git[rakuten]は、レビューに参加させてもらった関係で一足早く通読した。

これまでgitの解説というと、インストールを終え、コマンドラインの雰囲気を軽くさらったあたりで急に深い話題になってしまうものが多くあった。オブジェクトがどうこうとか。そうでなければ最初から最後までごくごく軽い話題にとどまるか。

オブジェクトがどうこうというような話は、知っているかどうかで「使いこなし」に大きな影響があるのはたしか。理解を深めたり、何かあったときの対処にも影響するかもしれない。よって、それはそれで役に立つというか、なくてはならない解説であるのもたしか。技術的な刺激も得られるかもしれない。だが、何はともあれ使い始めなければならなくなってしまったといった状況で読むのには、そうした文書はちょっと重い。

入門gitはそのような状況にぴったり合う。

この本では、gitの奥深い話はおくことにしたようだ。その上で、普通のバージョン管理システムとしての機能を使うのに十分な情報を段階的に解説している。他のバージョン管理システムとの対比がないわけではないが、本格的にバージョン管理システムを使うのは初めてという人でもまずまず読みこなせるのではないかなと思う。

そんなわけで、そろそろgitにも手を出さなきゃな、とか、気にはなっていたけど難しそうだな、とか、バージョン管理システムはよくわかんないんだけどRailsがgitらしくて、とか、そんなふうに考えているなら手に取ってみてほしい。