不完全世界の創造手

小川一水さんの不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ)不完全世界の創造手[rakuten]は技術者が主人公の物語…… なのかな。物語というよりも伝記を読んでいるような気分になった。

技術者が、有能なCEOのもとで理想の実現を目指すもの。もちろん経済や政治といった技術以外の面からも敵は現れる。思想の面からも。

技術者モノは好きなのだけど、技術者が社会的理想を追いかけてしまうのでもう一つのれなかった。展開は用意されているもののどうも物語性に欠ける印象で、そうかといって面白くないかっていうと、うーん、どうだろう。ちょっと変わってると思った。

理想追求を主題と考えると展開が甘めなのはもの足りないかな。