2008年のまんが
2008年一年間のなかで印象に残ったまんがを挙げてみる。といっても本棚をひっくり返したりはしていないので、目に入るタイトルにつられているかも。もう少しあった気がするのだけど。
そのいち
まず、今年に入ってから出会った(と思われる)まんが家さんの作品から(敬称略)。
天堂きりん - 恋愛アナグラム
店頭で見掛けて好みの絵にひかれて買った。親の離婚から始まる幸せとはいえない境遇を生きる女性の話。どうしても負のフィードバックがかかってしまう、あるいは自らかけてしまう彼女の生を描いている。
続けて性春のキズナも買った。
長谷川スズ - リカってば!(1)〜(3)
体育会系サバサバな女性とそつなくこなすものごし軟らかな男性とが想ったり想われたりしつつも、どうしても位相が合わないという話。二人とも「できる」人でありながらもダメな人で、そのダメっぷりが魅力。斜めから見守る友人も魅力。こういう脇役が出てくる話に弱い。
宇仁田ゆみ - マニマニ、アカイチゴシロイチゴ
一続きのストリーがあるわけではなく、相互にゆるく関係し合う女性たちの、それぞれのある日常が切り取る。言動や気持ちのゆらぎやその振幅をとらえている。悩んだりそねんだりがありながらもカラッと明るい。以前ちょっと書いた。
このあたりから始めて、他著もけっこうそろえた。
ナヲコ - voiceful、からだのきもち、なずなのねいろ(1)
これもどちらかというと絵にひかれて。作品ごとにテーマがずいぶん違うのだけど、どこかゆがんだ人や場をうまく扱っているように思う。しっとり、しんみり。
カネコマサル - ふら・ふろ(1)
アパートの管理をまかされている女性二人が日がないちにちぼーっと過ごす。特別なような特別でないような日々。面白いと思うのだけど、どのように面白いかをうまく伝えられる気がまったくしない(あ〜る系の放課後まんがにトーンが似てるかも)。
ざら - ふおんコネクト!(1)〜(2)
以前書いた通り。
アサミ・マート - 木造迷宮
以前書いた通り。
そのに
次。すでに読んでいる作品の今年出た続巻や読んだこのある人の今年の新刊。
麻生みこと - そこをなんとか
以前書いた通り。
辻灯子 - ただいま勉強中(1)、ふたご最前線(5)
前者は田舎の女子高生のかなりほのぼのとした学園(?)生活を描く。後者は男女の双子とその家族の日々のやはりほのぼのを描く。ほのぼのというよりもまぜっかえされたといったほうが良いのかも。この人の作品も面白さを伝えにくい。
TAGRO - 変ゼミ(1)
ここまでに挙げたなかではかなり異色。ヘンタイを扱ったまんが。エログロとかはない(ちょっとエッチくらいはある)けれども、ヘンタイ描写にはことかかないのでダメな人はダメだと思う。その分、はまる人ははまる…… かなあ?
シギサワカヤ - 溺れるようにできている。、ファム・ファタル
「ハートフルがっかり」まんが。これにつきる。誰しもダメなところをかかえているもの。ダメなところをかくしたり、カバーしたり、ダメ主導で動いてしまったり、そんな人たちのお話。
鈴城芹 - 家族ゲーム(3)〜(5)
ゲーム雑誌かその周辺雑誌で連載されている四コマまんが。といってもゲームセンターあらしのようにゲームそのものが本筋になっているのではなく、一家そろってゲーム好き家族とその友人知人のあれやこれやを描いているほのぼのまんが。ゲームを楽しむ様子についつられるのでこれを読むとゲームをしたくなる。
電撃4コマセレクション立ち読み屋で各巻の一部を立ち読みできる。
冬目景 - イエスタデイをうたって(6)
この中ではおそらく最も有名な作品。早く続きを、と思うのだけど、ゆっくり描いてもらったほうが良いかしらとも思う。
そのさん
最後に雑誌で追いかけている作品。なかなか雑誌で追いかけるところまでは出来ないのだけど、いくつかあるのでその中から。
秋★枝 - ワンシーン
「純真ミラクル100%」もあるけどこの「ワンシーン」や著者サイトにある伊藤さんシリーズがやっぱり好き。「ワンシーン」はまんがタイムファミリーの偶数月号に数ページずつなので、そうそう単行本にはならないだろうなあ。
仙石寛子 - 赤くない糸、他
コミックエール!に連載中。先生生徒とか姉弟とかでちょっと難のある男女の恋を描く四コマまんが。ギャグでもなくシリアスでもなく、心情の変化を追いかけるような作品が多いように思う。単行本はまだだったと思うけど、著者サイトにある4コマで雰囲気をつかめる。
岩崎つばさ - みねちゃんぷるー
まんがタウンで連載中。30ガールがきっかけで好きになったのだけど、なかなか単行本が出てくれない。先日も別の連載でくやしい思いをしたので、今度は追いかけてみようかと思えいるところ。まだ一回目までで年明けに二回目。