宇宙「96%の謎」

宇宙137億年の全貌と未解決の謎とは? まだ時空も存在しない無の世界に生まれたわずか10^-33cmの宇宙。それは一瞬の内に爆発的に膨張し、灼熱の火の玉となった。誕生から38万年頃の宇宙の姿、私達の宇宙を3次元の膜と考えるブレーン宇宙論など、高精度の観測と最先端宇宙論が解明する宇宙誕生と未来のシナリオとは。そして宇宙96%を占める暗黒物質、暗黒エネルギーの正体とは。進化する宇宙が見えてくる最新宇宙論入門。

[宇宙「96%の謎」(文庫版)のカバーより引用]

入門というところから(あと文庫サイズのボリューム感から)、素人にもなんとなくイメージさせてくれるような内容を期待して宇宙「96%の謎」 宇宙の誕生と驚異の未来像 (角川ソフィア文庫)宇宙「96%の謎」[rakuten]を読み始めたのだが、ついていけなくて断念した。

現在(単行本として出版されたのは2003年)の状況を概観するというよりも、宇宙論の進展について、著者の立場からどのように見えて、どのように対処をしてきたかというような内容のようだった。ようだ、というのはなんとかがんばって半分というところまでしか読めなかったから。その半分くらいのところまでの印象では、ある程度の知識がある人を対象として、著者の持論の着想や、それを主張する活動の様子を触れながら、また、研究生活の一部を紹介しながら、周辺の動きについて論ずるというスタイルになっている。

一応、大きな進展があったところでは、それ以前の論に対してどう革新的なのかといった解説はあるのだが、そこのところが理解(も想像も)できない言葉で書かれていて…… という感じ。もっともそれは読む側の問題なのでもう少しなんとかなってから出直そうと思う。おそらく著者の名前でピンとくるようなら、もっと受け取れるのだろう。