妙なる技の乙女たち
小川一水さんの妙なる技の乙女たち[rakuten]を読み始めた。
同じテーマが並ぶ短編集。主人公は手に職を持った技術者あるいは職人である若い女性。彼女らの「技」のフィールドでの闘いが描かれる——というのは、まだ一話目と二話目を読んだところまでのことで、この後どのような話が待っているのかは分からない。
舞台は近未来でSFがかっているため、基本的にSF読者ではない私にはなじみのない語が出てきたりしているけど、ストーリーを追う上では特にひっかかるところはない。
読み分えた一話目と二話目、どちらとも涙が出そうになるような良い話だった。ややアーティストよりと言えなくもない気もするけれども、技術者としての、というか、その人自身の仕事をまっとうしようとする人としての心の動きがあると思う。