「鳥姫伝」と「日本の偽書」

昨夜までの三日ほどかけて鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT)鳥姫伝[rakuten]を読んだ。んー、なんだろう。ある意味こてこてのファンタジーなんだろうか。かなり独特の話はこびで、ラスト1/5くらいまでてこずった。そこまでして読んでみて面白いかっていうと…… 少なくとも初読ではそうでもないかな。でも、再読することがあったら印象が変わりそうな気もする。

同シリーズであと二作あるみたいで、二作目はすでに買ってしまっているので読むとして、最後の三作目をどうするか。というところで、二作目と脱DNA宣言はおいといて、藤原明さんの日本の偽書 (文春新書)日本の偽書[rakuten]を読み始めた。少し前に出た新書。半分くらい読んだところ。

近代(でいいのかな?)日本史にひどく弱いので追いかけるのも少し大変なのだけど、なかなか面白い。こういう本を読もうと思ったきっかけは、もちろん(?)竜の柩(1) (講談社文庫)竜の棺[rakuten] :-)

内容は、ダメ出しをするようなものではなくて、どういう背景の下で偽書が作られたのか、あるいは流布されるに至ったのかを分析するというもの。問題の性格からして推測も多くなるし、どちらかというと淡々と書かれているように思うが、ひとかわむけば生々しいところがありそうで興味深い。正直言って、偽書というのがけっこうな扱われ方をしていたなんてことを知らなかったから、よけいにそう思うのかもしれない。