レバレッジ・リーディング
本田直之さんのレバレッジ・リーディング[rakuten]を読み終えた。
読み終えたというほどの話でもなくて、この本に書いてある読書術を適用したわけではないのだけど、ざっくり一時間ほどで読み終えてしまって、おかげで帰りの電車で読む本がなくなるハメになった(寄り道して何か本を買おうという誘惑には辛勝した)。
内容は、読書、この場合はビジネスをする上でのビジネス書の多読がいかに効率の良い投資であるかを説明するとこから始まる。そして、どのように本を選び、どのようにして速く読むか、多読から得たものをどう活用するか、と続く。
速く読む方法というのは、いわゆる速読ではなくて、得るべきものにアタリを付けた上で、時間を限るなどして目に付くものというか、目が探し出してくれる部分を読むというようなもの(「カラーバス効果」というらしい)。全部を読み通そうとしてみても受動的になるだけに身にならないから、そうではなくて目的をはっきりさせて得られるものを確実に、つまり身になる形で得る。とりこぼしがあっても、同じテーマの本を数読むことで自然とひっかかってくるものだ、というような考え方なんだと思う。
こういう考え方に基く行動は、ある程度自然にやっているかもなというところもある。雑誌を立ち読みしたときに目にした新刊情報だとか「なんだっけなー、でもまたどっかで目にするだろう」みたいな。もちろん、そういういきあたりばったりではなくて、戦略的に実践しようとするところが一つのキモなんだろう。
この本を読んでちょっと考え方が変わったところがあって、それは本に書き込んじゃうということ——メモとか線とか。そういう記録は後でまとめてフォローに使うおうという(レバレッジメモというのを作って活用する)のだけど、それはそれとして、これまでは本に書き込むとか、風呂で本を読むとか、どうしても気が向かなかった。だけれども、よく考えたら、もう一冊買えばいいだけだなと、そう思うようになった。
ビジネス書というくくりではなくて、ある種、読み捨てることになってしまうような本はやっぱりあるわけで、そういう本からはウマ味だけを抽出し(それを集めて活用する一方で)出し殻になった本は廃棄して本棚を空ける、と。まあ、気持ちの上では落ち着かないところが残るのだけど、一つのツールとしてはそうなるかなって気もしてきているところ。
必要なものは保存用を、っていうと、何かマニアな匂いもするのだけど、本を買うのってもともとそういう面があるのかも。