思考の整理学(続き)
なんだか忙しくて読み進めるのが遅くなってしまった。ようやく思考の整理学[rakuten]を読み終えた。
後半は話題の幅が広がっていく。忘れること、時を経ること、ほめること、とにかく書くこと、思考の拡散と収斂、リアルとバーチャル(このバーチャルはこのバーチャル)、経験のメタ化と多層化、などなど。おおまかにはアイデアを育てるコツという話と思考の種類と質についての話になるのだと思う。
ところで、この本の目的は後書きにまとめられていた。
かつての学校では、ほとんどまったく、考えるということについて教えなかった。それでも、気がついてみると、われわれはそれぞれ、いつのまにか我流の考え方、自分だけの考えのまとめ方をもっている。 どこで教わったというのではないし、とくに自分で工夫したということもなく、自然にある型のようなものができ上がっている。その人の発想は、この型によって規制される。やっかいなのは、その型をみずからでは、はっきりと自覚することが困難なことである。 自分はどういう考え方をしているのか、ということを意識するには、ほかの人の型に触れるのが有効である。この本がそう意味でいくらかでも読者の役に立てば幸いである。
[216ページより引用]
一冊読み終えてからこの記述に出会ったわけだが、まさにその通りの本でだったと思う。
というところで、次は「日本語は天才である」にしよう。