学校を出よう!

ハルヒの流れから谷川流さんの学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)学校を出よう![rakuten]一〜六巻を読んだ。

舞台やストーリー展開のさせ方はハルヒと類似していて、雰囲気はちょっと違う。今のとこはハルヒのほうが明るいというか、少しだけ軽い感じに思える。ハルヒはかろうじて学園物であるが、学校を〜は舞台がある特殊な学校であるというだけで学園物という感じではない。また、学校を〜は並行世界に焦点が当てられているのに対して、ハルヒは一つの世界の中でストーリーが展開されている。そんなあたりかなと思う。もちろん、ハルヒのほうはまだ続きがあるに対し、学校を〜は、一応は完結している(少なくとも一段落はさせてある)という違いがあるので、最終的にどうなるかは分からないけど。

全体の構成としては一〜三は別々に進む話になっていて、四〜六でまとめられる。のだが、六巻で終わり切っていない印象がある。ボリューム上の制限がかかったのかなという感じ。六巻が出版されたのがちょうど二年前だというところからすると(ハルヒのこともあるし)、続きはきっと書かれないんだろうなと思える。ちょっともったいない、かな。

で、まあ、ハルヒを楽しめる人には楽しめるんじゃないかと思う。前述のように似ているところは多いけど、ストーリー自体は違うものだし、扱うテーマも違っている。amazon.co.jpのレビューにある通り、挿絵がハルヒよりもさらにファンシーなのでより手に取り難い気もするが、内容は挿絵ほどファンシーではない。

ちなみに同著者の電撃!!イージス5 (電撃文庫)電撃!!イージス5[rakuten]も類似の舞台に立つ物語だが、こちらは内容がかなりファンシーで…… と、こうしてならべてみると、ハルヒとの重ね合わせが出来てきて、ハルヒの今後がちょっと楽しみになるような気がしてきた。