東京タワー
東京タワー[rakuten]を読んだ。リリー・フランキー著。
寝る前に少し読んで、ベッドの中であと少し読んで、というつもりだったのだが、なんだかんだと一息に読んでしまった。一息にと言っても、さて寝ようかというころには外は明るくなってきていたようだった。
そんなわけで今大変眠い。
副題(?)が「オカンとボクと、時々、オトン」というので、中心となる環境はある家族の在り方。その方面については著者の表現に乗っかる形で感動したり考えをめぐらせたりした。というのは、どういってみても境遇が違うし、身内を亡くしたときのリアクションも違うので、共感というような方向のものにはならなかった。もちろん「親」に対する考え方も違う。
一方で、だらだらと時間を過ごしていたころの著者には共感を覚える部分があって、「オトン」の言葉にちょっとショックを受けたりもした。だから目に見えて何かが変わるというものでもないし、やはり境遇も違うのだけど。
第一の目的はリリー・フランキーさんの文章を読んでみたいというのだったのでその点は十分。内容としても面白い——という言い方はちょっと違うかもしれないけど、ともかく満足はできた。でも一番の収穫は「オトン」の言葉かなと思う。