地球の内部で何が起こっているのか?

体調が悪い。バテぎみで体力が落ちててダルい。それでもやらなきゃならないことがあるのだが……。

しょうがないので積んでいた新書をちょいとめくる。地球の内部で何が起こっているのか? (光文社新書)地球の内部で何が起こっているのか?[rakuten]という本を1/3くらい読んだところ。これ、なかなか面白い。ここまでのところについては、深海掘削がどのように行われるようになり、その目的がどんなものか、その成果あるいは関連分野がどのくらい広範に及ぶのか、なんて話がメインに据えられている。

このような学術的な話題に加えて、今こんな部分で日本がリードしているだとか、こんなことがこういう形で活用されるとか、これまでこんな人々(つまり日本人)が活躍してきたのだとかいったことが所々挟み込まれてもいる。これは、前書きからも少し読み取れるのだが、本書には新人リクルート的な成果を狙っている部分がある程度はあるからなのだろうと思う。また、そのことは文面および内容の平易さにも表れている。

ただ、そうは言ってもリクルート臭さはそんなになくて、むしろ、地べたのもっと下の部分を掘って出てきた中で見つかる小ちゃなムシの殻から氷河期の時期を推測するだとか、海底の石コロの磁器の向きを調べることで地磁気の向きを調査するだとか、考えてみれば華華しいとも言える展開を伴った研究成果が綴られていて大変興味深い。

身近なところでは、震源の深さと位置をプロットするとプレートの境界にマップされることや、あるところでこそぎとられた陸地がめぐりめぐって別のところで塗り付けられるようにして陸地を成していくこと、なども語られている。

派手な文章ではないのに熱意のようなものが伝わってくるのも良い。

(続きはまたいずれ)