「満たされない心」の心理学
「満たされない心」の心理学[rakuten]を読んだ。
表題にある「満たされない」とか「○○な性格で悩んでいる」、「性格を変えたい」、「本当の自分って……」といった人々の悩みを切り口に、一生における心の成長や変化について、心理学の理論を紹介し、また各年代ごとに起りがち(起こしがち、あるいは検討しがち)な社会的変化とそれによる影響と著者の経験を併せて説明しようとする内容。
一般向けの「心理学」本というとHOWTO的な、こうすればああなる式のものが少なくないような思うのだけど、この本はそういうのとは違っているように思う。
いろんな面での個人差はあるにせよ、人々が経るあるいは経てきた心の成長と親兄弟や夫婦子供をはじめとした社会(の変化)との相互関係という視点は、自分の中にはほとんどなかったか、少なくとも意識していない、下手をすると無視している面もあったかもしれない。
今や未来の自分や家族を考えるために、過去の自分がどうであったかを振り返るという作業もどこかで行ってみると良いのかな。変に無理をしないためにも。
本文中で紹介されている「人生の四季」という本*1を読んでみたいのだが、新品は入手できないようす。図書館に行ってみるかな。
*1 ダニエル J.レビンソン著、南博訳「人生の四季—中年をいかに生きるか」講談社、1980年。