お金はこうして殖やしなさい 新版

お金はこうして殖やしなさい―大変な時代に無理なく貯める方法お金はこうして殖やしなさい 新版[rakuten]を読んだ。タイトルからすると資産運用のことだけを扱った本のように思えるが、そういうわけでもない。読んでみると運用とかいった部分以外の記述のほうが面白かったりする。また、タイトルから想像されるほど直接的なHOWTOが書かれているわけでもないので、タイトルはやや煽りすぎかなとも思う。

構成としてはライフプラン編、資産運用編、公的年金・健康保険編、生命保険・損害保険編、住宅ローン・不動産編の五つの部分からなっている。中でも年金や保険についての解説は参考になった。公的健康保険が意外に手厚いことは、少なくとも具体性を持っては知らなかったし、それをベースに民間保険などを検討するという方針は持っていなかった。まあ、そんなことも把握できていなかったのかという話でしかないかもしれないが、これからの勉強のとっかかりになった。

全体を通して言うと、体系的な知識を得るというのには向かない本だが、近年の動向をおさえつつ、広く浅く知識を取り込むというのには悪くないのではないかと思う。ちょうど社会保険や控除に関して動きがあったところでもあるし。ただ、図表が次のページに飛んでしまっているところがたくさんあったり、表になっているだけで要約になっていなかったりするなど、構成上は問題もある(特に文字のつまった表が多用されすぎている)。