観用少女の再確認
扱いが朝日ソノラマから朝日新聞社に変わって、観用少女の新たな完全版が出版されている。以前に出版された単行本および完全版とどう違うか・違わないかがずっと気になっていたのだが、『観用少女〜プランツドール〜』コミックス収録作品リストに詳細がまとまめられているのを知った。
このまとめでは、各話に独自の管理番号がふられている。ただ、同じタイトル・初出であっても管理番号が違うことがあるようだ。収録の版型の違いや、もしかすると修正の具合いによるものなのかもしれない。そこは違ってもよいものとして、どの単行本がどの話を収録しているかを自分向けにまとめなおしてみた。
同ページによるとこれまでに以下が出版されたようだ。
- [A] 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス 全四巻
- [B] ソノラマコミック文庫 全二巻
- [C] 朝日ソノラマ 愛蔵版・完全版 全二巻(1明珠、2夜香)
- [Y] ネムキ増刊
- [Z] 朝日新聞出版 ソノラマコミックス完全版 全三巻
| タイトル | 初出 | C | Z | A | B | Y |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 遠い水音(*) | 1991年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.3 | 1 | ||||
| 春を解く呪文(*) | 1992年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.5 | 1 | ||||
| 食卓のミルク | 1992年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.10 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
| 夜の声(*) | 1993年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.11 | 2 | ||||
| ポプリ・ドール | 1993年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.16 | 2 | 2 | 1 | 1 | |
| スノウホワイト | 1994年「眠れぬ夜の奇妙な話」VOL.18 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
| RAINY MOON(レイニイ・ムーン) | 1994年「ネムキ」VOL.20 | 2 | 2 | 1 | 1 | |
| ラッキードール | 1994年「ネムキ」VOL.21 | 2 | 2 | 1 | 1 | |
| ブルードール | 1994年「ネムキ」VOL.22 | 2 | 2 | 2 | 1 | |
| 空中庭園 | 1995年「ネムキ」VOL.23 | 1 | 1 | 2 | 1 | |
| [A] (1)作者あとがき(**) | 1995年01月 書き下ろし | 1 | ||||
| ミッシング・ドール | 1995年「ネムキ」VOL.24 | 2 | 2 | 2 | 1 | |
| 宝石姫 | 1995年「ネムキ」VOL.25 | 1 | 1 | 2 | 1 | |
| 天使の役作り | 1995年「ネムキ」VOL.26 | 1 | 1 | 2 | 1 | |
| 楽園の果実 | 1995年「ネムキ」VOL.27 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
| 桃源郷 | 1995年「ネムキ」VOL.28 | 1 | 1 | 3 | 2 | |
| サークル | 1996年「ネムキ」VOL.29 | 1 | 1 | 3 | 2 | |
| 蜜月 | 1996年「ネムキ」VOL.30 | 1 | 1 | 3 | 2 | 1 |
| 空をとぶ夢 | 1996年「ネムキ」5月号 | 1 | 1 | 3 | 2 | |
| 翠玉 | 1996年「ネムキ」7月号 | 2 | 3 | 3 | 2 | |
| 嵐 | 1996年「ネムキ」9月号 | 1 | 1 | 3 | 2 | |
| 流砂 | 1996年「ネムキ」11月号 | 1 | 2 | 4 | 2 | |
| ムーンライト・シャドウ | 1997年「ネムキ」1月号 | 2 | 3 | 1 | ||
| [A] (3)あとがきのかわりに(**) | 1997年01月 書き下ろし | 3 | ||||
| オーロラ姫 | 1997年「ネムキ」3月号 | 1 | 3 | 1 | ||
| 神様の盃 | 1997年「ネムキ」5月号 | 2 | 3 | |||
| “プレゼント” | 1998年「ネムキ」5月号 | 1 | 2 | 4 | ||
| ユメデアウマナザシ | 1998年「ネムキ」5月号 | 1 | 2 | 1 | ||
| 珊瑚 | 1998年「ネムキ」9月号 | 1 | 2 | 4 | 2 | 1 |
| メランコリィの花冠 | 1998年「ネムキ」11月号・1999年「ネムキ」1月号 | 2 | 3 | 4 | 2 | 1 |
| 夜来香 | 1999年「ネムキ」3月号 | 2 | 3 | 1 | ||
| 御喋りな墓標(おしゃべりなぼひょう) | 1999年「ネムキ」9月号〜2000年「ネムキ」11月号 | 2 | 3 | |||
| 冬の宮殿 | 2001年「ネムキ」1月号+改稿分描き下ろし | 2 | 3 | |||
| 神様の盃 | 2006年06月ネムキ増刊書き下ろし? | 2 | 3 | 1 | ||
| [Y] 川原由美子Q&A(**) | 2006年06月ネムキ増刊 | 1 | ||||
| [Y] 川原由美子インタビュー(**) | 2006年06月ネムキ増刊 | 1 |
(*)観用少女以外の短編 (**)まんが以外
ざっとまとめてみたところ、[C]朝日ソノラマ版と[Z]朝日新聞社版の完全版の収録作は同じということになった。ただし朝日新聞社版ではカラー収録はないそうなので、朝日ソノラマ版のほうが状態としてはよりよいようだ。ただしすでに絶版。
全四巻の単行本[A]を持っている人でも完全版[Z]の第三巻は買ってもよさそう。第二巻となると未収録が一話だけになる。文庫版[B]を持っている人もほぼ状況は同様。完全版[C]については収録状況からすると買い直しの必要はなさそう(前述の通り)だが、カバーが書き下ろしのようなので、それも欠かせないという人は…… もう買ってるかな。
私はといえば完全版[C]を持っているはず(しまいこんでいる、はず)なので改めて買い直さなくてよいことを確認できた。
青空にとおく酒浸り(1)
単行本で買ってくるのはずいぶん久しぶりになる安永航一郎さんのまんが。調べてみると単行本が出るのもずいぶん久しぶりだった。
陸軍中野予備校や県立地球防衛軍は好きで、そうとう読み返した。何度か手放して、何度か買い揃えた気がする。ただ、それより後の作品は、何かちょっとだけはずれている感じがして遠ざかっていた。安永まんがはフリが大きいだけに「ちょっと」でも大きくなる。
でも、この作品はそのあたりのピントがうまくはまっている感じがした。相変わらずのバカっぷりで、不品で、下ネタもあって、まー面白い。陸軍〜や県立〜が好きだった人にはおすすめできると思う。掲載誌の違いがあるのかハメの外し方は陸軍〜などよりもこちらのほうがいい感じかもしれない(あれから何年たったのかっていうのもあるだろうけど)。
来月には二巻、再来月には三巻が出る予定のよう。今から待ちかまえて次も買う。
青空にとおく酒浸り 1 (リュウコミックス)[rakuten]
青空にとおく酒浸り 2 (リュウコミックス)[rakuten]
DON'T TRUST OVER 30
DON'T TRUST OVER 30[rakuten]はよく知らなかったけども買っておいた。というようなことを書いたのだけど、読んでみたら知っていた。よくある。
雑誌ファウスト掲載時にいくつかチェックしていたものの、当時雑誌を買うというのがあまりなくて、結局追いきれなくなってしまったものだった。もっとも短編集なので他の雑誌に掲載されたものも含まれていた。
変ゼミやサルガッ荘とはかなりトーンが違う。ゴリゴリと人を削るような話が多い。ただ、なんというか、削り出すとか削り上げるとか――ザクザクいってて痛々しくて、かといってスカッともしないのだけど、振るわれる刃物が大きく小さくうねうねと変化していくようなところがあり、その中に何事かを見ることができる。そんな気がしてくる。
ま、そういう物語以外のことを考えてしまうのは読み手の都合であって、こんなふうに感じたのは今の自分のどこかなのかもなとは読後に思った。世界観に引っぱり込まれる物語も面白いけど、何かしら引っぱり出されるような読み方ができる物語も、疲れるけど、楽しい。
TAGROさんと秋★枝さんのおすすめまんが
おすすめまんががまとめて出ている。
長らく入手困難だったTAGROさんの「宇宙賃貸サルガッ荘」
新装版第一巻[rakuten]がリリースされた。以前、古書店をそれなりに探してなんとか全五巻をそろえたものだが、今後はそんな苦労をしなくてもすむ――かと思いきや、刷数がそう多くないらしいので、早めに確保しておいたほうがよいのかもしれない。
また、同著者のDON'T TRUST OVER 30[rakuten]も出ている。これはよく知らなかったのだけど、前述のサルガッ荘(1)、変ゼミ(3)とあわせて、はりきって入手した。
もう一つ。
秋★技さんの「伊藤さん」シリーズが収録された短編集「
伊藤さん[rakuten]」がリリースされた。純真〜よりも先にこのシリーズから入ったこともあり、単行本で読めるようになるなんて、待ってました、というところ。
空の下屋根の中(1)
おすすめ:
空の下屋根の中(1)[rakuten]
シンプル ノット ローファー
衿沢世衣子さんの
シンプル ノット ローファー[rakuten]を読んだ。

日常の中に好きなことを組み入れられるのはしあわせなのかも。好きになるも嫌いになるも、最初の一歩、ちょっとだけ踏み込んでみてから。

GR DIGITALっぽい。ジーーー。
コミックフラッパー2009/6号 2
秋★枝さんの「煩悩寺」を目当てに買ってき(てしばらく積んでい)た
コミックフラッパー2009/6号。これまでも同様に何号か買っていたものの、どうにも趣味と違うまんがが多くて弱っていたのだが、ここ何号かで始まった連載はわりとよさそう。
一つは柳原望さんの「高杉さん家のおべんとう」。今号では二話目で、前号は買っていないのだけど、仮想家族もののようだ。31才オーバードクターの男性とその姪である12才の少女が同居を始めたというストーリー。タイトルの通りお弁当をキーワードにして関係が描かれるらしい。さほど家事にすぐれるわけでもない二人がやりくりをするなかで、結果的に「男の料理」をふるまうことになったというのが今回のお話。
もう一つはむらかわみちおさんの「虚数霊」。これは今号からスタート。物に宿る思念のようなものを扱う骨董店の店主が物や人と出会う。もしかすると過去の人々と出会ったりもするのかもしれないが、今号ではそのさわりの部分だけなので展開はよくわからない。興味はひかれつつも、ちょっとわかりにくいところがあるなと思ったら、どうやら別のところで連載されていたことがあったらしい。
困るのは後者。作者はかなり寡作のようで、長く描いていらっしゃるようだが単行本は数冊。これは追いかけてみないとまずいかもしれない。これまでも隔月のペースでは買っていたのだから、ペースを上げれねばならないか。
ちなみに次号では小川一水さんの「復活の地」をみずきたつさんがコミカライズした連載のスタートが予告されている。(竹本泉さんによるコミカライズと書いていましたが私の勘違いでした。)
2008年のまんが
2008年一年間のなかで印象に残ったまんがを挙げてみる。といっても本棚をひっくり返したりはしていないので、目に入るタイトルにつられているかも。もう少しあった気がするのだけど。
そのいち
まず、今年に入ってから出会った(と思われる)まんが家さんの作品から(敬称略)。
天堂きりん - 恋愛アナグラム
店頭で見掛けて好みの絵にひかれて買った。親の離婚から始まる幸せとはいえない境遇を生きる女性の話。どうしても負のフィードバックがかかってしまう、あるいは自らかけてしまう彼女の生を描いている。
続けて性春のキズナも買った。
長谷川スズ - リカってば!(1)〜(3)
体育会系サバサバな女性とそつなくこなすものごし軟らかな男性とが想ったり想われたりしつつも、どうしても位相が合わないという話。二人とも「できる」人でありながらもダメな人で、そのダメっぷりが魅力。斜めから見守る友人も魅力。こういう脇役が出てくる話に弱い。
リカってば!(1)[rakuten]
リカってば!(2)[rakuten]
リカってば!(3)[rakuten]
宇仁田ゆみ - マニマニ、アカイチゴシロイチゴ
一続きのストリーがあるわけではなく、相互にゆるく関係し合う女性たちの、それぞれのある日常が切り取る。言動や気持ちのゆらぎやその振幅をとらえている。悩んだりそねんだりがありながらもカラッと明るい。以前ちょっと書いた。
このあたりから始めて、他著もけっこうそろえた。
マニマニ[rakuten]
アカイチゴシロイチゴ[rakuten]
ナヲコ - voiceful、からだのきもち、なずなのねいろ(1)
これもどちらかというと絵にひかれて。作品ごとにテーマがずいぶん違うのだけど、どこかゆがんだ人や場をうまく扱っているように思う。しっとり、しんみり。
voiceful[rakuten]
からだのきもち[rakuten]
なずなのねいろ(1)[rakuten]
カネコマサル - ふら・ふろ(1)
アパートの管理をまかされている女性二人が日がないちにちぼーっと過ごす。特別なような特別でないような日々。面白いと思うのだけど、どのように面白いかをうまく伝えられる気がまったくしない(あ〜る系の放課後まんがにトーンが似てるかも)。
ざら - ふおんコネクト!(1)〜(2)
以前書いた通り。
アサミ・マート - 木造迷宮
以前書いた通り。
そのに
次。すでに読んでいる作品の今年出た続巻や読んだこのある人の今年の新刊。
麻生みこと - そこをなんとか
以前書いた通り。
辻灯子 - ただいま勉強中(1)、ふたご最前線(5)
前者は田舎の女子高生のかなりほのぼのとした学園(?)生活を描く。後者は男女の双子とその家族の日々のやはりほのぼのを描く。ほのぼのというよりもまぜっかえされたといったほうが良いのかも。この人の作品も面白さを伝えにくい。
ただいま勉強中(1)[rakuten]
ふたご最前線(5)[rakuten]
TAGRO - 変ゼミ(1)
ここまでに挙げたなかではかなり異色。ヘンタイを扱ったまんが。エログロとかはない(ちょっとエッチくらいはある)けれども、ヘンタイ描写にはことかかないのでダメな人はダメだと思う。その分、はまる人ははまる…… かなあ?
シギサワカヤ - 溺れるようにできている。、ファム・ファタル
「ハートフルがっかり」まんが。これにつきる。誰しもダメなところをかかえているもの。ダメなところをかくしたり、カバーしたり、ダメ主導で動いてしまったり、そんな人たちのお話。
溺れるようにできている。[rakuten]
ファム・ファタル[rakuten]
鈴城芹 - 家族ゲーム(3)〜(5)
ゲーム雑誌かその周辺雑誌で連載されている四コマまんが。といってもゲームセンターあらしのようにゲームそのものが本筋になっているのではなく、一家そろってゲーム好き家族とその友人知人のあれやこれやを描いているほのぼのまんが。ゲームを楽しむ様子についつられるのでこれを読むとゲームをしたくなる。
電撃4コマセレクション立ち読み屋で各巻の一部を立ち読みできる。
家族ゲーム(3)[rakuten]
家族ゲーム(4)[rakuten]
家族ゲーム(5)[rakuten]
冬目景 - イエスタデイをうたって(6)
この中ではおそらく最も有名な作品。早く続きを、と思うのだけど、ゆっくり描いてもらったほうが良いかしらとも思う。
そのさん
最後に雑誌で追いかけている作品。なかなか雑誌で追いかけるところまでは出来ないのだけど、いくつかあるのでその中から。
秋★枝 - ワンシーン
「純真ミラクル100%」もあるけどこの「ワンシーン」や著者サイトにある伊藤さんシリーズがやっぱり好き。「ワンシーン」はまんがタイムファミリーの偶数月号に数ページずつなので、そうそう単行本にはならないだろうなあ。
仙石寛子 - 赤くない糸、他
コミックエール!に連載中。先生生徒とか姉弟とかでちょっと難のある男女の恋を描く四コマまんが。ギャグでもなくシリアスでもなく、心情の変化を追いかけるような作品が多いように思う。単行本はまだだったと思うけど、著者サイトにある4コマで雰囲気をつかめる。
岩崎つばさ - みねちゃんぷるー
まんがタウンで連載中。30ガールがきっかけで好きになったのだけど、なかなか単行本が出てくれない。先日も別の連載でくやしい思いをしたので、今度は追いかけてみようかと思えいるところ。まだ一回目までで年明けに二回目。

楽園
放課後プレイ
パーツのぱ
恋愛アナグラム
ふら・ふろ(1)
変ゼミ(1)
イエスタデイをうたって(6)

